なんでもかんでも。

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寒い寒いーと言うのにも若干飽きてきたので
はやく暖かくなってほしいです!
今年は有給取って、平日にお花見行きたいなぁ・・・^^
続きでひまわりシリーズです。
見つめられると脳みそが溶けるんじゃないかと最初は思っていた。
息をするのも苦しい恋は、ただ毎日が苦痛とその何倍もの幸福で満たされていて、きっとぼくは早死にしてしまうんじゃないかと思う位だった。
急降下で、急上昇する。
「ユーリ」
心臓はここにあるのに、まるでユーリに握られているみたいに、一挙一動に反応する。
『もう…くるしい。ぼくは…ユーリが、好きだ…からっ…』
『おれも、おれもヴォルフが大好きだよ』
いちばんいちばんいちばんいちばん。
世界なんていらない。
ユーリのいない世界なんていらない。
はっきりそう思った。
『ヴォルフラム』
そして、世界の終りはあっという間だった。
「ユーリ」
声をかけても、その瞳は閉じられたままだった。
あたたかいのに、あたたかいのに!
ばかみたいに名前を呼んで、それでもそれは届かなくて、手の平に伝う血の色が憎くて、傷口をひたすら抑えていた。
どうしてこんなにあっけないのか。
戦争で経験した筈なのに、人の死など、何度も見てきたのに。
そして生き残った者は、生きていかないといけないと、あんなにあんなに教えられたのに。
「ユーリィッ!!!」
体が燃えるのを感じた。それはもう、抑えられなくて。
ユーリが愛した大地を、景色を、ぼくは見るも無残に焼き払った。
真っ赤に燃える炎に飛び込もうとするぼくを、幾重にも重なる手が押しとどめた。
叩かれても、殴られても、もう痛みなんか感じなくて。
それよりも心臓だけが握りつぶされたみたいに酷く痛んだ。
ユーリの手はもう、動かないのに。
まるで世界にたった一人になってしまったかのように、ぼくはただ泣き喚いて。
ユーリの最後の言葉なんて聞かなかった事にして全てをなぎ払った。
紅蓮が闇を照らして、星に届きそうに高く舞い。
それでも、それでも、皆は優しく
そしてユーリは戻ってこないままだった。
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